村上紘『いえのあいだで』
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『いえのあいだで』(日記的雑記帳「カイエ」2024)
著者・写真:村上紘(Cahiers店主)
発行所:Cahiers
表紙デザイン:矢口莉子
仕様:B6判、無線綴じ、144ページ(うちカラー6ページ)
発行:2026年6月15日
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2024年の日記とエッセイ5本、フィルムカメラで撮った写真を編んだ本です。
毎年発行する日記本シリーズ『日記的雑記帳「カイエ」』の1作目(2024年版)となります。
2023年にスペインのバルセロナで暮らし始めたものの、ようやく見つけた家ではトラブルが続き、2024年の初めには異国で家を失うことに。
そして、スペイン各地を月ごとに移動する暮らしへ。日記はそこから始まります。
バルセロナ、マドリード、サラマンカ、グラン・カナリア島、テネリフェ島、ラ・コルーニャ、ムルシア、グラナダ、ビトリア=ガステイス、再びバルセロナ。スペインを出てからは、ブルガリア、ジョージア、タイを経て、年越しはベトナムで迎えました。
どこにでも馴染めるけど、どこにでも馴染めない。そういった感覚を長らく抱えていました。
私は決して旅がしたかったのではなく、いつでもどこかに住んでいたかったのだと思います。
だからこそ、「家と家のあいだ」を漂いながら、その感覚とともに、「住む」という営み自体を問い続けてきました。その1年間の断片が散りばめられています。
収録エッセイは「いえをさがす」「移り住むこと、生きのびること」「社会と友好関係を築くためのケバブ屋」ほか全5本。
書くことは、自身の輪郭が剥がれ落ちていくように、ただ「書く」というよりも、「書きつける」という実感を伴う行為なのだと思う。
(「はじめに」より)
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本文より
・生きることも、愛することも、パンをこねこねするように常に形を変化させたいという感じだ。本当の形があるとか、完璧にしたいとかではなく、こねこねして納得いくものに変えていく遊びをしているって感じ。孤独の形である螺旋っていうのは、そういうこねこねするプロセスなんだろう。
・場所を作ることは、開いて繋がることだよなぁ。きっと自分は生活を愛している。どこでだって暮らしていける。そこには生活があり、苦楽と共にあることを知っているから。スペイン語の「esperar」には、「待つこと」と「希望」という意味がある。待つことは希望でもある。「やってみたらいいじゃん」「行ってみたらいいじゃん」で終わらない言葉を探していくために、自分は言葉を尽くしていきたいのだ。
・重みを感じることは、人を信頼することかもしれない。見返りはなくとも、結果がどうであれ、その重さを感じること自体が、自分にとって価値のあることだと思えるんじゃないかな。責任感というのは、相手から求められたことへの返しというより、ずっしりと感じた重み自体に自分は価値を感じられる人間であると思えることかもしれない。信頼の形は、きっと自分の中にあるはずだ。世間で言われている「信頼」ではなく。
・紙の質感を説明するときに、「折ろうと思えば折れる感じ」と言っていた、あなたのゴリラ思考が可笑しい。
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今回のZINEのさらに詳細、ZINEづくりで感じたこと、「はじめに」の全文公開などを、以下の記事で書いてみたので、よろしければ!
https://note.com/hirochrs/n/nd2b535318a70
運営しているポッドキャスト『共存人類学研究会』でも話しています!
https://open.spotify.com/episode/3WzcfuWcGu9uC6z1unrcbU

